それからは、琴を急いで保健室に連れて行って。 「先生!」 ベットに琴を寝かす。 「この傷、どうしたの?」 琴の真っ赤に腫れた頬を見て、そう聞く。 「俺がいけなかったんです……」 そう言うと、先生はそれ以上なにも言わなかった。 「そう……とりあえず、しばらく傍にいてあげててね」 そう言って、気を遣ってか保健室を出て行った先生。 そして、俺はベットで寝ている琴の手を握った。 その手にも傷があって。