「二度と琴に近づくな。俺にも」 そう言うと、女達は怯えて逃げるように去っていった。 「琴……ごめん」 きつく琴を抱きしめる。 「隆、太くん……」 相当怖かったのか、声がまだ震えてる。 「俺がもっと早く気付けば……」 こんなことにはならなかったのに。 琴にこんな怖い思いをさせずに済んだのに。 俺が悪いのに。 「ありがと……」 そう言って笑うと、琴は気を失った。 「琴……!?」