「過去と向き合う勇気をくれたのは琴だろ?」


沙織さんのとき。


琴がいなかったら俺はいつまでも引きずってた。


琴が背中を押してくれたから俺はけじめをつけられたんだ。


「琴には、いつまでも怯えてほしくない」


今度は、俺が背中を押す番。


「・・・」


俺が言ってることはもしかしたら琴を傷つけているかもしれない。


でも、俺は琴に心から笑ってほしいんだ。