無愛想なキミが大好きです!


―――ガシャンっ


ひびが入った家族3人で笑っている写真。


「嘘……」


大切な写真だった。


それはあたしが開明中に入学式したときの。


開明はパパの母校だったから勉強してがんばったのに。


合格したとき、あんなに家族3人で喜んだのに。


……パパは、あたしとママを置いて家を出て行ったんだ。


残りわずかな家のお金を持って。


そしてあたしとママに残されたのは、めちゃくちゃになった家と多額の借金だった。