「琴、行くぞ」 そのまま隆太くんに手を引かれて歩き出す。 「おい!話が!」 後ろにいるパパの声も無視。 きっと隆太くんにも聞こえているはず。 あえて無視してるんだ。 その隆太くんの優しさに、あたしは泣きそうになった。 しばらく歩いた気がする。 どこに向かってるんだろう? 「入って」 そして連れて行かれたのは隆太くんの家。 え、え、ええええ!? 驚きのあまり、隆太くんについていくしかなくて。 「飲みもの持ってくる」