「琴葉、少し話そ「嫌!」 今さらあたしの前に現れて。 自分がやったこと、もう忘れたの? パパのせいで、あたしとママがどれだけ苦労したのか。 どれだけ辛い思いをしたか。 「……パパがあたし達にやったこと、今でも忘れてないから」 反論する声さえ震える。 怖い、ただそれだけだった。 「……?」 そのとき、ふと左手がなにかに包まれた。 それは隆太くんの手で。 “大丈夫”そういってくれてるような気がした。