「ど、うして……」 その誰かの正体が分かって、2年前のことが一気によみがえる。 やだやだ……! 「琴葉がこんなところにいたなんて知らなかったよ」 あたしの名前を呼ばないで…… それでも近づいてくる男。 来ないで……! そう思ってぎゅっと目をつぶった。 だけど、なにも起こらなくて。 恐る恐る目を開くと、あたしの前には隆太くんがいた。 「どなたですか?」 その姿はあたしをこの男から守ってくれてるみたい。