勉強だってそうだ。 俺が分からない問題を、意図も簡単に解いてしまう。 ……彼女より頭が悪いなんてさ。 「カッコ悪りぃ」 しかも、夏休みは俺が講師だったのに。 実際バカな“フリ”をしていただけなんだけど。 「はぁ……」 自分の席で勉強している琴。 その姿があまりにも新鮮すぎる。 思わず頬が緩んだ。 「隆太が笑うなんて珍しー」