無愛想なキミが大好きです!


それを思い知らされるのにそんなに時間はかからなかった。


放課後、いつもと同じように沙織さんと過ごして。


少し前から通っていたカフェに呼ばれた俺はいつも通り沙織さんを待っていた。


けれど、いくら待っても沙織さんは来なくて。


「遅いな、沙織さん……」


そしてふと外を見た俺の目に映ったのは、信じられない光景だった。


―――知らない男の人と幸せそうに笑う沙織さん。


それが旦那だってことは、ガキの俺でもすぐに理解した。


そのとき、分かったんだ。


「俺は裏切られたのか……」


ずっと一緒にいようって言ったとき、笑顔でうなずいてくれたのに。


どうせ裏切られるんだったらもう恋愛なんてしない。


この日、強く誓ったんだ。