―――2年前。


俺はまだ中2のガキだった。


あの頃は、まだ普通に友達もたくさんいて。


俺は普通の生活を送っていたんだ。


毎日学校に行けば、バカなことをたくさんして友達と笑いあって。


そんなとき、沙織さんは嵐のように俺の前に現れたんだ。


「……?」


いつも通り学校から家に帰ってる途中に、偶然目に留まったのは公園のベンチで泣く女性。


「あの……」


ただの興味本位で、声をかけていた。


「助けて……」


―――それが沙織さんだった。