言いたいことをすべて言い終えたあたしの顔は、もうたくさんの涙で濡れてしまって。


だけど、伝えたいことは全部言えた。


「……バカだな」


「へっ?」


隆太くんは、あたしにティッシュを渡して。


「その顔どうにかしろ。……行ってくる」


紙を持って教室を飛び出していった。


「うんっ」


隆太くん、いってらっしゃい。


いつまでも隆太くんが飛び出したあとを見つめていた。