「俺にどうしてほしいわけ?」 ようやくあたしの方を向いてくれた隆太くん。 冷たい声。 冷たい表情。 ……あたしを見る冷たい目。 だけど、今回は引き下がらない。 「きちんと、話してきて」 あたしができることはこれくらいだから。 「……お前に関係ねぇだろ」 確かにあたしには関係ないかもしれない。 だけどね、あたし知ってるよ? 隆太くんが紙を破り捨てたとき、すごく切なそうだったことを。