その途端泣き出しそうになる遠野をみて。


「……俺に頼れよ」


俺はそんなことまで言ってた。


なにか一人で抱え込んでいる遠野を救いたいと思った。


こいつを俺が守りたいと思った。


遠野をなにかの闇から救い出したい。


そのためなら……


「俺はいつでも待ってるから。今は無理しなくてもいい」


遠野が自分から話してくれるときを待ってる。


―――遠野の本当の笑顔が見たいって思う俺がいるから。