今まで見たこともないくらい目を見開く隆太くん。 「一応、だけど」 「たしか開明って中高一貫じゃないのか?」 「どうだったっけ、もう覚えてないや」 正直、あんまり話したくない。 ……あの頃を思い出したくない。 「遠野?」 「……なんでもないよ!勉強しよっか」 作った笑顔でそう言うと。 「なにかあったら相談に乗るから」