私は包帯を取った



腕にはくっきりと傷が残っている



先輩は何も言わない



「…っ」



やっぱり生々しくて何も言えないのかな



「…先輩?」



すると先輩は私を引っ張って抱きしめた



「?!」



「陽菜、ごめん」



「謝らないでください」



私は先輩から体を離して言った



「私ね、後悔してないから。この傷は私達の夢を叶えるためのものにしましょう?」



「え?」