ドアノブに手をかけた時だった



中から声が聞こえてきた



「祐ちゃん…」



茉里先輩と先輩?



「このグローブお前が?」


私はドアの隙間から様子を伺う



先輩はグローブを取って、茉里先輩に訪ねる



「そうだよ」



…え?



そのグローブ…私が置いたのに



「私、祐ちゃんに夢を諦めてほしくないの!」



「茉里」



「右がダメなら左があるでしょ?お願い!夢を諦めないで」



そう言って、茉里先輩は先輩を抱き締めた



「茉里…」



「私、祐ちゃんが好き」



先輩も茉里先輩を抱き締め返していた