野球少年に恋をした。




「ごめん陽菜ちゃん…俺、決勝で負けたからって、陽菜ちゃんに八つ当たりしてた。ごめん…ごめんな」



「…せ…先輩は悪くないです…悪いのは全部私なんです。私が正直に言えば良かったんです…だから私が…」



「陽菜ちゃんは悪くない!」



「いいえ!私が悪いんです…。私が体が弱いから、先輩に嫌われたくなくて…それでっ…正直に…」



「…きりないな俺達…」



「え?」



「ずっと自分が悪いって言いはってさ…」



確かに…



「でもさ、陽菜ちゃんは悪くないんだよ。体が弱いから俺が嫌う?そんなの今さらだよ…」



「え?」



「ねぇ、陽菜ちゃん…決勝で負けちゃったけど、伝えたいって言ってたやつ、今言って良いかな?」