遠くから救急車の音がする 私の視界は涙と汗で霞んでいてぼやけていた 救急隊員が担架に私を乗せ、酸素ボンベをつけた 外に出ると洸ちゃんの声がした 「陽菜っ!陽菜っ!」 「こー…ちゃ…」 「俺も一緒に行きます!」 「洸君は明日、試合でしょう?」 「でもっ!」 「こーちゃ…」 私は洸ちゃんの方に手を伸ばした