「じゃ、解散。」
…いつの間にか、解散する時間にっ!
もーっ、言えないじゃん。
「なぁ、春樹。」
「!? あ、祥大か…えっ祥大!?」
「びっくりし過ぎ。」
ちょっと待って…心の準備がっ!
深呼吸…深呼吸…
「あのさ。」
「あの!」
話を切り出したのは、二人ともほぼ同時だった。
「なに?」
「あ、あの…」
遠慮は、しなくていいよね?
はやく言わないと…
「赤城くん。別れましょ。」
「は?なにいって…」
「千奈さん…千奈さんって婚約者なんだよね?」
「それが?」
それが?って…
「婚約者がいるのに、こんなふつーの人を彼女にするわけないでしょ?」
「じゃ、なに?お前のこと嫌いで付き合ってるってか?」
え?そうじゃないの?
もー。わかんない…
「だから、別れよ?じゃっ…」
いやだよ?もちろん…別れたくなんてない…でも、遊びって知っちゃったから。
付き合ってたの嘘って知っちゃったから。もぅ…そばにはいれない…
「はっ…なんだそれ。俺は、ただの暇つぶしか?好きな人でもできたか?結局は…お前もそういう最低な女だったんだな。」
祥大は、すごく怖い顔をしていた…
今までみたことのない。
すごく怖くて…寂しい顔。
やばいっ、泣きそう…
ダメだ。泣いたらダメっ…
「ご、ごめんなさいっ…」
「じゃぁな。」
そう冷たく言い放って祥大は帰って行った。
『じゃぁな。』その声がその言葉が耳から離れない…頭の中で回転した…
もぅ…戻れないんだね。
わたしは、最後にそっとつぶやいた…
「祥大…ありがとう。」

