そして、土曜日…

♪〜♪♪〜〜♪〜

さっきからずっと携帯鳴ってる…。
朝早くから誰よ〜…

眠たい目を擦りディスプレイをみると…
【祥大】と名前が出ていた。

え…しょぅた…ショウタ?
「祥大っ?!」
え、どーしよっ!!
とりあえず、出ようっ!

「はい!もしも『遅い。何分待たせんだ。』…すいません。」
出て即行お説教…
てか、祥大が悪いんじゃん?
朝早くから電話なんてしてくるからっ!
こーなったら、とことん文句言ってやるっ!
「祥大が、悪いんじゃんっ!」
『は?なにが?』
「だって、朝早すぎるのっ!」
『は?もー10時半だけど?』
はい?そんなわけ…ありました…
悔しいけど…悔しいけど…

「すいません…」
謝るほかないようです。
『ま、いいや。あのさ…明日の服買いに行くから…あと、30分で準備すれ。』
「え?!ちょっ『じゃ、』」

プツッ、プープー

…自己チューにも程がある…
って、やばっ!あと30分でなんて無理だからぁぁぁぁ!


そして、30分後…
ピンボーン…

「は、はぁいっ!」
「…遅い、なん分待たせ…ってお前は…なんて格好をしてるんだ…」
「えへへ〜」
「はぁ…」
祥大が呆れるのも無理ない…
だって…髪の毛は寝癖付きまくり…
服はパジャマのまま…
「お前はこの30分間なにをしてた?」
「え、えーっとぉ…」
わたしは、この30分間…


電話を切られたあと…焦って…
そしたら、急にお腹が空いてきて…
ご飯を作ったら失敗しちゃって…

大惨事だった訳ですよ…


「ほー?だから、こんなに焦げ臭いのか…ったく、俺が作ってやるから…準備して来い。」
「はぁいっ♪」

そぉいって、祥大はリビングにあるわたしが汚したキッチンへ…
わたしは、自分の部屋へと足を急いだ。

パタンっ

「ふぅ…」
なに、着ようかなぁ?
今は5月の下旬だからまだちょっと肌寒いよねー…
この、白いワンピースに…
で…最後はこの寝癖付きまくりの髪の毛を巻いて…でーきたっ♪

祥大…可愛いって言ってくれるかな?
って…祥大だから言わないか…

「ん?!」
部屋をでると鼻をくすぐる甘い匂いがした…
この匂いは…
「フレンチトーストっ!!」
「ふっ…正解。ほら、食えよ。」