「んん…眩しい…」
昨日、カーテン閉め忘れたんだっけ…

とりあえず、起きようかな?
ふっと、時計をみると時刻は6時。
「はやく、起き過ぎたかな?」
「おぎゃー!」
あ、海も起きたのか…
じゃ、起きてなくちゃ。

にしても…
静かだなぁ。
こんな、静かなの…祥大がアメリカに行ってる時以来だよ…
変なの、今までそれが当たり前だったのに…

「海ー、おはよぉ。」
海に、挨拶をして…わたしは顔を洗うため洗面所へ向かった。

「うわ、酷い顔。」
昨日、大泣きしたから…
目は腫れて、赤くなってるし…
なんかちょっと、老けてみえる。
泣いたせいか頭痛いし…

今日は、学校休もう…
姫ちゃんに連絡いれないと…
発信ボタンを押して携帯を耳に当てる…
『プルルル…プルルル…』

この音…
なんか懐かしいなぁ。
祥大と離れてた時…
一週間に一回の祥大との電話。
正直、呼び出し中の時…ドキドキが止まらなくて…
そして、あ…あれ?

気づくと目から涙が溢れていた。


『もしもし?春?おーい?』
「ひ、姫ちゃん……ひっく…」
『春ッ!なした?!今から行くから。ちょっと待ってて!あ、休むって先生には言っとく!』

プツ……

「ぐすっ……祥大に…会い…たい…よ」

♪〜♪♪〜♪〜〜

姫ちゃんとの通話を終えてまもなく…
携帯が鳴った。

「祥大…?」
少し期待しながら携帯のディスプレイをみたが…
ディスプレイには、

【瑞稀くん】

と、記されていた。


出ないわけにはいかないから…
とりあえず、電話に出ることにした。
正直…もう関わりたくなかった…


「は、はい…」
『もしもし?赤城?』
「そ、そうだけど…」
『あのさ、今から会えないかな?』
…今から?
無理に決まってるよ…
姫ちゃんも来るし、もう会いたくない。

「ご、ごめんね…会えない。」
『なに?昨日の、彼氏?』
「っ…違う。」
『そう。じゃ、学校で…』

プツ…

この切れた音が耳にしばらく残っていた。