それは、わたしが良く知ってる人…
「しょ…ぅた…?」
暗くてよく顔は見えないけど…
さっきの声…それに、このシルエットは…わたしの大好きな人に違いない。

「え?はっ?まさか、2人とも知り合い?」
「…は?知り合いじゃねーし。」
……え?祥大…?
まさか、怒ってるの??
「だ、だよなー?知り合いなわけないよなー?じゃ行こっか?春樹ちゃん♪」
あー、もう…目頭熱い。
涙溢れてるんですけどぉ…

「待てよ。祐一…」
と、祥大がゆうくんを止めた。
「なにさぁー?これから、イチャイチャすんだから…」
「は?お前さ?誰に許可とって言ってんの?」
「は?許可?」
「春。こっち来いよ…お前の居場所はどっちだっけ?」
……ばか…
もう、涙溢れまくり…
「ヒック……ヒック…」
「ほら、泣くならこっちだろ?」
「ちょ、ちょっと待て!まさか、お前ら付き合ってんの?」
もちろん、ゆうくんは…びっくりしてる。当たり前だよね?合コンいって彼氏いますーとか…
「そのまさか。いい加減…その手離せよ。俺、そろそろ限界。」
「あ、わりぃ!じゃ、合コン戻るわ!」
と、ゆうくんは来た道を戻って行った。

「…さて。お前の処理はどーするかなぁー?んー?」
「……しょ、しょぉぉたぁぁぁ…」
祥大はボロ泣のわたしの腕を引っ張って住宅街の裏道にはいった。
そして、わたしにキスをした。
「…////」
「…なに、赤くなってんだよ。俺は限界って言ったろ?」
「で、でも…////」
「泣いたり、照れたり…忙しい奴。」
「…だって!!祥大がいきなり登場するから!」
「俺のせいかよー?ってか、俺…言ったけど?日本に一時帰宅するって…それなのに…合コン?」
「…一時帰宅?」
…そんなこと聞いた覚え…あ。あの電話の時…祥大がなんか言ってたかも…
それがずっと気になってて…
「そ。で…なんで合コン?っというか…お前の家行く。」
…なぜ、自己チュー発言するかなー?
「はいはい。」
「拗ねんな。ガキ。手繋いでやるから…ほら。」
なんで、ツンデレなのか…
素直になりなさい。素直に!
「別に繋がなくていいし。」
「へー?それなら、なんで俺の手にお前の手繋げてんだよ。繋ぎてぇんじゃん。」
「うるさいっ…」
「可愛げねーの。」
と、わたしと祥大はわたしの家に手を繋ぎながら向かった。