俺は深呼吸した。
そして声高らかに叫んだ。
「ボクは地球の愛と平和を守る戦闘ヒーロー!ナンバーも色も未確定なので割愛。」
シャキーン☆とポーズを決めた。
唖然とする警察官達の隙を突いて、俺は全力疾走で逃げた。
「こらまて」という声が背後から追っかけてきたが、死ぬ気で走った。
戦闘ヒーローになんてなるもんじゃない。
というか、コレのどこが戦闘ヒーローなんだ。
ちなみに。
ヌイグルミモドキは死んではいなかった。
全身燃毛の後にはヒョロリと長い尺取虫みたいのが出てきて、「きゃーっ」と言ったかどうかは知らないが、貧弱な身体を隠すようにして逃げていったらしい。(目撃者談)
って、殆ど毛だったのか!?
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