廊下を歩いていると、神埼くんに会った。


さっきのことが急によみがえってきて、顔がほんのり赤くなる。



「・・・・・・。」


涼太くんは、神埼くんに冷たい視線を向けた。


神埼くんも睨みかえす。


なんで二人とも睨んでるんだろう・・・



「ね、ねえ涼太くん!」


沈黙に耐えられなくなった私は涼太くんに声を掛けた。


「何?さくら」


「サッカーまだ続けてるんだよね?

うちの学校あんまりサッカー強くないのにどうして

転校してきたの?」


「あぁ、サッカーね。

引越してくる前は推薦でサッカーそこそこ強い学校に入ってたけど・・・

親父が転勤になってさ。

それにさくらがこの学校にいるっておふくろが言ってたし。

だから来たんだ。」


「そ、そうなんだ・・・」



い、今の涼太くんの言葉からすると、私の為にこの学校に来たみたいな・・・。


うぅ、恥ずかしい・・・。