席替えをした席で授業が始まる。
今日の山啓は、なぜか静かだった。
いつもはうるさいのに。
静かだったから、山啓のことを考えることなく塾が終わった。

塾の帰り道、いつも通りに雪子ちゃん、はぎ、山啓、あたしで帰る。雪が降っていて、まじ寒い。そんなとき、わたるから電話がかかってきた。
「はいは〜い☆なつきだけど?あたる?」
あたしは電話にでる。
『わたるって誰?』
大きな声で山啓がはぎに聞く。うるさいよ?
『なつきの彼氏』
はぎが気を使って、小声で言う。
『そうだよ♪今、なにしてる?』
わたるのテンションが妙に高い。
「今、塾の帰り道」
あたしは答える。
『ふーん。明日さっ!昼ぐらいからゲーセンでデートしない?』
明日は用事ないし、いいよね?!
「いいよーっ↑」
『じゃあ明日の2時に駅前に来いよ。』
「うん!わかった♪んじゃ明日ねえ↑おやすみっ」
そう言って電話を切る。
『お前、彼氏かよー』
山啓、あなたは何?
「そうだけど?」
あたしは雪のように冷たくあしらう。
『ふーん』

そんなこんなで4人が別れる場所に着いた。
みんなにバイバイして、明日のデートのことを考えてるうちに家に着いた。
『なつき?いい事でもあったの?顔に出てるわよ!』
さすがお母様…
「まじっ?!明日デート行ってくる。」
隠しても仕方ないしっ
『気をつけてね』
そんだけっすか(汗)
そしてあたしは、ご飯を食べ、お風呂に入り、家族におやすみを言い、布団に入った。