桜涙 ~キミとの約束~



熱を出した翌日、さすがに私は学校を休んだ。

奏ちゃんはそれを誰かから聞いたらしく、昼間にメールをくれていた。

朝の状態を知っていた奏ちゃんからのメールはちょっと叱りながらも励ましてくれる内容で。

それを読んだ私はまだ熱の出てるぼんやりとした頭で、奏ちゃんはやっぱり私より年上なんだなと思ったっけ。

たったひとつしか違わないけど、やっぱり一年でもそれなりの違いはあるのだ。


「ただ、まだちょっと鼻水が出てるけど」


ティッシュの消費量がハンパなくてと笑うと、奏ちゃんも笑ってくれた。


「それ、陸斗にも分けてやって」


陸斗の名前が出て、思わず返答に詰まってしまう。