誰からの返事なのかは、すぐにわかった。
だけど、どうして今なのかと思って、手が震えてしまう。
これを読んだら、私はきっといつもの私を保てなくなるだろう事が容易く想像できた。
「……リク、お願いがあるの」
「うん。何でも言って」
「この手紙を読んでいる間、手を握ってて」
一人で読む勇気がなくて頼むと、リクは優しい眼差しで頷いてくれた。
それから私は、リクと一緒に病室に戻り、二人でベッドに腰掛けると手紙を開く。
スカイブルーの封筒と同じ色の便箋には、少し弱った文字で、梢ちゃんからの返事が綴られていた。



