桜涙 ~キミとの約束~



「お待たせ」


戻ってきた奏ちゃんは、悲しそうな顔も声もしていなかった。

私とリクがよく知る、いつもの奏ちゃんがいるだけ。

だから私もいつもの私でいる。

リクと一緒に奏ちゃんの手からお菓子がいっぱい詰まった袋を、笑顔で受け取った。