「お待たせ」 戻ってきた奏ちゃんは、悲しそうな顔も声もしていなかった。 私とリクがよく知る、いつもの奏ちゃんがいるだけ。 だから私もいつもの私でいる。 リクと一緒に奏ちゃんの手からお菓子がいっぱい詰まった袋を、笑顔で受け取った。