『クリスマスパーティー、できなくなっちゃってごめんね』


12月25日のお昼過ぎ、奏ちゃんへのメールを送信した私はゆっくりと息を吐き出して病室を見渡した。

昨夜出始めた息苦しさは薬で抑えられているものの、体には倦怠感が残っている。

先生の話では、今回の入院は心不全の急性増悪の為らしい。

元々弱っていたところに、何かきっかけがあって症状が悪化し倒れてしまったんだろうとの話しだった。

覚えがあった私はもちろん反省したのだけど、一緒に話を聞いてもらったリクが「自分にも非がある」と落ち込んでしまって……

私が良くなるまで毎日お見舞いに来ると言ってくれたのだけど、それだと今度はリクが疲れてしまって倒れるんじゃないかと心配になる。


窓の外には、昨日から変わらず降り続けている雪が見えて、それを不安な気持ちで見つめていたら、奏ちゃんからメールの返信が入ってきた。

開いたメールには『元気になって、また来年やればいいさ』と書かれている。


昨日、奏ちゃんと別れたあと、奏ちゃんがパーティーを望めない心境だったらと考え、私はどんな風にこれからの時間を過ごすのだろうと思っていたけれど……

まさか、倒れて病院で過ごす事になるなんて。