リクは横断歩道から少し離れた場所に建っているマンションの中へと、女の子と二人で仲良さそうに話をしながら入って行ってしまう。 信号が青に変わって。 けれど、私は…… いまだ、動けずにいた。 よく、わからない。 なんだろう、今の。 誰だろう、今の。 どうしてこんなに…… 「……リ、ク?」 胸が、締め付けられるんだろう。