「小春は願い事すんの?」 「うん」 「叶うといいな、その願い事」 心から思っていると伝えるような、柔らかいリクの微笑み。 この微笑みが、リクの笑顔が、私は大好きだ。 こうしてずっと、隣で見ていられたら…… そんな風にさえ思えるほどに。 だから、願うの。 私はそっと、灯篭を空へと放つ。