奏ちゃんがこんな表情を見せるようになったのはいつからだろう。

こんな顔、以前は知らなかった。


リクも奏ちゃんも、どんどん変わっていく。

私も、二人から見たら変わっていってるんだろうか?


考えだしたら、何だか寂しいような苦しいような感覚に襲われて。

それが顔に出てたんだろう。

奏ちゃんのほんのり赤かった顔が、心配そうに歪んだ。


「どうかした?」

「あ……ううん、大丈夫だよ」


私の顔を覗き込むようにした奏ちゃんに、私は笑みを作った。