桜涙 ~キミとの約束~



「誰が?」

「もちろん、本庄君が」

「ええっ!?」


リクが私のメイド服姿で喜ぶ?

や、確かにリクは昔から、浴衣姿とかを見て褒めてくれたりする人だけど、喜ぶ……のかなぁ?

でも、喜んでくれるなら、笑顔を見せてくれるなら……なんて考えたら、メイド服を着る事もいいかなと思えて。


「とにかく、こっちは任せて小春は試着に行ってきなよ」

「うん、じゃあちょっと行ってきます」


よっちんに促され立ち上がった私。

この時私は普段の態度を装ってはいたけれど……


自分の心が確実に変化していっているのを自覚して、ドキドキしていた。



そして──