桜涙 ~キミとの約束~



『陸斗くんの友達?』

『ひとりぼっちになったっていうから、連れてきたんだ』


リクはニッコリと笑って男の子の手を掴み、秘密基地の中へと引き入れた。


『ひとりぼっちなの?』


首を僅かに傾けて聞くと、男の子はゆっくりと寂しそうに頷いた。


『……うん……ぼくは、ひとりぼっちなんだ』


どうしてひとりぼっちなのかわからなかった。

でも、その言葉に私の心がひどく反応したのを覚えてる。