翌日、午前中に付属の病院へと移った私は個室をあてがわれ、さっそく検査を受けた。

胸部CT撮影に、心臓の形・大きさ・動きを調べる為の心臓MRI撮影。

検査は一日だけでは終わらず、二日・三日と続いて……

最後に、血管から細く柔らかいカテーテルと呼ばれる管を挿入し、造影剤を流しての撮影等を行う検査をして、あとは検査結果待ちとなった。


「おはよう、小春ちゃん」


いつも気さくに挨拶をして話しかけてくれる看護士さんの瀬戸さんが病室のカーテンを開ける。

薄暗かった病室内に光が差して、私はぼんやりと開いていた目を細めた。


「検温お願いしますね」

「はぁい」


彼女の涼やかな声に返事をすると、体をゆっくりと起こして、ベッドサイドに置いてある体温計を手に取った。

それをワキに挟んで窓の向こうで揺れている木々を眺める。