……運命?
約束をしたから、だから運命の相手なの?
運命の相手である奏ちゃんがいれば、私は幸せ?
……そうじゃ、ない。
運命であっても、そうじゃなくても、リクは私にとって……
──と、その時だった。
鞄のポケットに入っていた私の携帯が、着信音を奏でた。
クレープを持ったまま、反対の手で携帯を取り出すと、ディスプレイに表示されている着信相手はよっちんで。
私は奏ちゃんによっちんからの電話に出る事をことわってから携帯を耳に当てた。
「よっちん、どうしたの?」
『本庄君、他校生とまた喧嘩してるけど』
「えっ!? どこでっ」
『ひまわり商店街の裏。カラオケの近く』
ひまわり商店街って、この駅のだ!



