放課後―――
俺と沢村は教室にいた
「あたしと海斗は付き合ってたの
2年の春から
すごく幸せだった
でもね海斗がだんだんおかしくなったの…
いろんなことをすぐ忘れるようになった…
家族が見かねて病院に連れてったら…
若年性アルツハイマーだって…」
「アルツハイマー…??」
「だんだん悪化して
去年の夏から入退院を繰り返してるの…
あたしすこしでも海斗といたくて
それでバスケ部を辞めたんだ…」
「ごめん…
つらいこと話させて」
「ううん…
いままでだれにも言えなくて
つらかった…」
そう言って沢村は涙を流した
