むかーし昔、あるところに、仲が良く見目麗しい夫婦がいました。

 父親は、とても神秘的な青色の瞳と銀色の柔らかい卷毛を持つ、美しい男性です。

 そして博識深く聡明で、大金持ちの商人でした。

 しかし、それでいて気取らず威張らず、何よりも妻を心から愛しておりました。

 そんな夫に負けず劣らず、妻である女性も美しい。

 太陽の光で作られたような、サラサラの絹の金髪。

 雪のように白い肌に、桃のようなピンク色の頬と唇。

 銀色の優しい光を讃える瞳は、とても魅力的でした。

 何より彼女も大変賢く、下々の者にさえ優しかったのです。


 いつも笑顔を絶やさない、そんな夫婦には二人の小さな双子の女の子がおりました。

 まだ小さいながらも両親の美しさを受け継いで、とても綺麗な女の子たちです。

 姉は、父親譲りの銀色に母親譲りの真っすぐな髪を持ち、光り加減では銀色にも見える青い瞳の活発な女の子。

 妹は、父親譲りのフワフワの髪質に母とまったく同じ輝く程の金髪、それと姉と同様の銀にも見える青い瞳の、おとなしい女の子でした。