―トントントントンッ


包丁で食材を切りながら昨日の事を考える。


今まで私はずっと明るく振る舞ってきた。


笑顔もはりつけて、なるべく人とは距離をおいて…


そんな私をクラスメートは避けていったのに…


どうして秋君は私に関わろうとするんだろう…


「…私と関わったら……」



私と関わったから蛍ちゃんは死んだんだから…


「蛍ちゃん…」


また悲しくなってくる。
大好きなのに、大切なのに…


私はどうして……


どうしてあの人を失ってしまったんだろう…