―雛side


「ん…う……」


朝日が差し込む。
眩しい光で目を覚ました。


私…昨日眠って……

眠っ…て………!!!?


「……すぅ………」


目の前に秋君の寝顔が広がる。


よく見れば私は秋君に抱きしめられていた。



「あ…あ……秋君!!?」


私の叫びも聞こえていないのか、秋君はぐっすりと眠っている。


…穏やかな寝顔だな…
いつもは意地悪ばかり言うのに……



「…ふふっ……」


秋君もこんな顔するんだ…



何故か私の心も穏やかだった。


…秋君が傍にいるから?
一人じゃない朝はいつぶりだろう…


「ありがとう…秋君…」


私は秋君にお礼を言ってベッドから出た。