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「また…雨だね……」


私は傘もささずに目の前の大好きな人に触れる。


それは人の温もりも、表情も無い墓石。


私、真白 雛(ましろ ひな)は高校一年生の冬、大切で、本当に大好きな人を交通事故で失った。


雨に濡れた空を見上げる。何故か、12月13日は雨が降る。


神様が、私の大切な人を奪った日。


大好きな人が、この世界から消えた日と同じ空だった。