「自分の才能を否定してはいけません。少しでも可能性を感じたのなら、それに手を伸ばす事であなたの可能性を広げる事に繋がるんです」
「私の……可能性……」
それは絵に生きる私の未来?
そうだったらいいな。
あの人が私にくれた道だもん。
「あなたさえよければ、これを」
伊達さんは私に一枚の紙切れを渡す。
内容を見ると、絵画コンクールの案内状のようだった。
「これは……?」
どうして私に案内状なんか……
「出展してみませんか?あなたさえよければですが」
「わ、私が…ですか!?」
でもこのコンクール、普通のコンクールじゃないんじゃ…
伊達さんはプロだ。プロが薦めるコンクールなんて私……
「世界で活躍する画家の多くがこのコンクールで優勝しているんです。コンクールに出れば世界を駆けた画家の目にとまることになります」
「せ、世界!??」
世界なんて!スケールがでかすぎて…


