青色キャンバス



「ね、ここ見た?」

「ここ三年生の教室でしょ?」



―ドクン、ドクンッ



うわぁっ…
これ、やばいんじゃ…


不安になって秋君を見ると秋君は教卓を指差した。


…え、まさか……



秋君は静かに立ち上がって教卓の中に隠れる。


"はやく"と秋君が口パクで私に訴える。


しぶしぶ秋君と一緒に教卓の中に隠れた。


―ギュッ


「!!!」


秋君は私を覆い被さるように抱きしめる。


ち、近い…
秋君の吐息が髪にかかる。


秋君……
良い匂いがするな…


香水、かな?



こんな非常時に場違いな事を考えながらじっと女の子達が立ち去るのを待つ。