司くんはカーキのモッズコートにデニム、麻紀ちゃんは襟元にファーの付いたキャメル色のAラインのショートコート。
仲良く手を繋いでいて、すごくお似合いの二人だ。
私は二人にスリッパを勧めて、リビングに案内する。
「響、来てたんだ」
「おー…」
「澪、ケーキ冷蔵庫に入る?」
「あ、うん。
大丈夫だと思う」
司くんは響くんの横に座り、麻紀ちゃんは私についてキッチンに入ってきた。
「ありがとう」
麻紀ちゃんからケーキを受け取り、冷蔵庫に入れる。
振り返ると麻紀ちゃんがニヤニヤして私を見ていた。
「澪、かわいいね。
今日はメイクもしてるんだ」
「麻紀ちゃん!
私どっか変??」
「全然変じゃないよ!
どうしたの?」
私のあまりの勢いに麻紀ちゃんはちょっとひいていた。
