「あら?
もうこんな時間?!
パパのところに行って来るわね」
ママはパパのところで一泊することにしたみたいで、大きめのバッグを肩にかけていた。
「パパによろしくね」
「夜には洸貴が帰ってくると思うけど、戸締まりだけはしっかりしてね」
「うん。
行ってらっしゃい、気をつけてね!」
玄関でママを見送ると、私はリビングでパーティーの準備を始めた。
ソファーに囲まれたローテーブルにクロスをかけ、ランチョンマットを敷き、その上にグラスとカトラリーをセット。
真ん中に小花を生けた花瓶がわりのグラスを置いた。
それがすむと、自分の部屋に戻って服を着替えた。
