「土曜のこと、洸貴には言わないほうがいいわね」
声をひそめたママがお兄ちゃんが出て行った方を目で追いながら言った。
「うん」
「洸貴は澪に、とことん過保護なんだから」
ママも私と同じ意見みたいで、溜め息をついていた。
「ママね、土曜の午後からパパのところに行って来ようと思ってるの」
パパは新幹線で二時間の距離に一年前から単身赴任中。
パパに激ラブなママは本当はついて行きたかったと思うけど、私の学校のことがあるから残ってくれたんだ。
「そうなんだ。
パパ喜ぶね!
あ、じゃあパーティーは無理だよね…」
「お料理は朝のうちに作ればいいからそれは大丈夫だけど---
澪が手伝ってくれればね」
「うんっ!手伝う」
