前途多難---、

いろんな意味でこれほど今の俺に似合う言葉はない。




でもまぁ何一つとして、諦める気はないんだが。

俺は大きく息を吸うと、目を開けて立ち上がった。


欲しいものは全て手に入れるまでのこと。


自ら行動を起こすしかないのだ。




俺は吹っ切るように立ち上がると、自分のデスクに戻り電話の受話器を手に取った。


わざわざ記憶を呼び覚まさなくても、指に馴染んだ番号を押す。






「もしもし、ご無沙汰しています。

高津です。


ええ、今日はお願いがあって---」