「心配かけてごめんね… でも本当に柊司やお兄ちゃんが心配するようなことはなんにもないから!」 柊司は胸のところで腕組みし、眉間にシワを刻んで聞いている。 「…お兄ちゃんには、何も言わないで」 私が柊司に恋愛感情を持っていること、まさかお兄ちゃんが気付くとは思わないけど… 私のことになると妙に勘が鋭くなったりするから油断できない。 「澪は、ソイツに自分の気持ちを伝えないのか?」 「うん…」 結果を受け入れる勇気がないもん。 今はまだ… 『妹』でいいからそばにいさせて。