柊司は大学生の頃からよくウチに来ていて、私はその頃から柊司に夢中だった。 背が高くて王子様みたいにカッコよかったし、なにより優しかったから。 いつもかまって欲しくてまとわりつく私に、嫌な顔ひとつ見せずいつまでも相手をしてくれた。 お兄ちゃんが私を追い払うまで。 と言っても、決してお兄ちゃんが意地悪なわけじゃない。 柊司とお兄ちゃんは大学生のころから共同で起業する事を目指していて--- 柊司がウチに来るのもその準備のためで、やらなきゃいけないことがたくさんあって忙しかったからだと思う。