「澪、クリームブリュレも食べちゃう?」


「うん!

ごめん、麻紀ちゃんにまかせっぱなしで。
私も手伝うね」



花束は後で私の部屋に飾ろう。


名残惜しい気持ちを押しとどめて、私は花束をそっとダイニングテーブルに置いた。




麻紀ちゃんと手分けしてケーキとブリュレ、コーヒーなどをリビングに運ぶ。


リビングでは、司くんと柊司が楽しそうにサッカーの話していた。



なんか意外。



柊司と男子高校生の間で話が弾むなんて。


柊司は一見人当たりが良さそうだけど、ちょっと人を寄せつけないところもあるから。



柊司は身内認定した人間にはどこまでも優しく大切にするけど、それ以外の人間には一線を引いて礼を尽くす感じらしい。

だから人によっては、柊司のことを近寄りがたく感じる人もいる…


って言うのはお兄ちゃんから聞いた話だけど。